江戸時代の癌…昔は乳がんしかなかった?
江戸時代の癌(がん)
江戸時代、がんは、かたいしこりのようなものができることから”岩(いわ)”と呼ばれていました。
2009年に放送されたテレビドラマ『JIN -仁-』では、中谷美紀さん演じる遊女・野風(のかぜ)が乳がんになり、主人公の医者・南方仁(大沢たかお)が手術によって野風を救うというシーンがありました。
ドラマの中では、江戸時代が舞台であるため”乳がん”という言葉こそ出てきませんでしたが、”あちきの胸にはしこりがありんす”、”胸の岩”という遊女・野風の儚げなシーンなどから、乳がんであることが伝わるようになっています。
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日本において”がん”と言えば、明治時代以前までは、乳がんしかなかったとされています。
まだレントゲンなどもなく、医学が進歩していなかった時代は、内臓にできるがんを診断することは難しかったのですが、乳がんは唯一外から触って簡単に分かることが理由です。
しかし、江戸時代は、その原因や治療方法は明らかになっていなかったため、何もすることはできませんでした。
庶民の間では、”岩ができると、やがて死んでしまう”ということだけ漠然と分かっていたといいます。
がんは大昔からあった
日本で胃がんなど内臓にできるがんが診断できるようになっていったのは、西洋医学が普及し始めた明治維新後のこと。
しかし、その一方で、癌という病気は、はるか大昔から存在してきた病気でもあります。
今よりも寿命が短く、飢餓や争い等もあり、現代ほど長生きができなかった時代は、癌にかかる可能性も今ほど高くはありませんでした。
また、医学が現代ほど発達する前は、仮に癌にかかっていたとしても、癌を発見したり、診断する術もなかったため、それほどクローズアップされてこなかったのです。
そのため、歴史上の有名人や偉人で、”癌で亡くなった”と伝えられている人物は多くはないのです。
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現代のがん
高齢化によってリスクの高まる癌は、日本人の平均寿命が延びたことによって、現在、日本人の死因のワースト1位となっています。
その患者数は、100万人以上とも言われています。
江戸時代、唯一のがんであった乳がんも、“女性の11人に1人が乳がんになる”と言われるほど身近な病気になっています。
参考:乳がん闘病した芸能人・有名人一覧
芸能人や有名人においても、多くの方が乳がん闘病の経験があり、乳がんによって亡くなられた方もいらっしゃいます。
医療が進歩し、多くの情報を手に入れることができる現代は、がんのリスクに備えることができます。
芸能人のがん闘病エピソードを通して、がん予防や経済的な備えについて考えるきっかけにしてもらえたら幸いです。
▶内海桂子
▶鈴木美穂(元日本テレビキャスター/NPO法人マギーズ東京代表理事)
▶平松愛理
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