ナースのお仕事等で活躍…女優・深浦加奈子さんの大腸がん闘病

女優の深浦加奈子さんは、2008年8月、48才のとき、S状結腸がん(大腸がん)によってこの世を去りました。

深浦加奈子さんと言えば、名脇役として数多くの作品に出演し活躍された女優さん。

『ナースのお仕事』をはじめとする作品では、お局役や小姑役などで名バイプレイヤーぶりを発揮し、今でも多くの方の印象に残る演技をされた女優さんです。

今回は、深浦加奈子さんの壮絶ながん闘病の経緯について紹介します。

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深浦加奈子さんのプロフィール


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●生年月日:1960年4月4日
●出身地:東京都
●最終学歴:明治大学文学部文学科演劇学
●主な出演作品:
・『家なき子』 (1994年)
・『スウィート・ホーム』 (1994年)
・『ナースのお仕事』 (1995年)


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深浦加奈子さんの大腸がん闘病の経緯

深浦さんは、2003年3月、42才のときに激しい腹痛に見舞われたことをきっかけに腸にポリープが見つかり、S状結腸がんの診断を受けました。

その以前より便秘や腹痛などがあったようですが、検査では異常はなかったようです。

 

深浦さんは、当初、浸潤やリンパ節への転移のない”ステージ2″のがんと診断を受けていました。

それほどまでに深刻ではないと思われた症状でしたが、実際に手術によって開腹をすると、リンパ節への転移があるステージ3bにまで達していることが判明。

手術は成功したものの、女優として大きな岐路に立たされました。

 

しかし、深浦さんは、闘病を続けながらも仕事に復帰。

テレビドラマ『救命病棟24時』、『SP』、『東京タワー 〜オカンとボクと、時々、オトン〜』へのレギュラー出演や、映画など数々の作品に出演。

闘病の以前にも増して、女優としての人気を獲得していくこととなりました。

 

過去に“仕事が恋人”と話すほど仕事に情熱を燃やしてきた深浦さん。

2005年には、所属事務所には迷惑をかけたくないという深浦さんの意向によって、所属事務所のシス・カンパニーから独立。

深浦さんの親族が事務所の経営やマネジャーを務めるほどの徹底ぶりでした。

 

一方、がんの症状は進行。

2006年には、がんが肝臓に転移するなど、危機的な状況にもなったそうです。

それでも深浦さんは、放射線治療など闘病しながら、女優業を続けました。

 

そして、2008年8月25日、深浦さんは48才でこの世を去りました。

お別れ会では友人・芸能人・芸能関係者など約550人が参列。

女優の小泉今日子さんが弔辞を務め、涙を流しながら深浦さんとの別れを惜しみました。

深浦加奈子さんが闘病したS状結腸がんとは?

深浦加奈子さんが闘病したS状結腸がんとは、大腸がんの一種です。

大腸がんは、部位によって直腸がんと結腸がんとに分けられます。

S状結腸がんは、S状結腸という部位にできた大腸がんのことを指します。

以下は、がん研究の権威・国立がん研究センターがん情報サービス(https://ganjoho.jp/)からの引用です。

大腸がん(結腸がん・直腸がん)とは
大腸がんは、大腸(結腸・直腸・肛門)に発生するがんで、腺腫という良性のポリープががん化して発生するものと、正常な粘膜から直接発生するものがあります。日本人ではS状結腸と直腸にがんができやすいといわれています。

大腸の粘膜に発生した大腸がんは次第に大腸の壁に深く侵入し、やがて大腸の壁の外まで広がり腹腔内に散らばったり、あるいは、大腸の壁の中のリンパ液や血液の流れに乗って、リンパ節や肝臓、肺など別の臓器に転移したりします。

症状
早期の段階では自覚症状はほとんどなく、進行すると症状が出ることが多くなります。症状としては、血便(便に血が混じる)、下血(腸からの出血により赤または赤黒い便が出る、便の表面に血液が付着する)、下痢と便秘の繰り返し、便が細い、便が残る感じ、おなかが張る、腹痛、貧血、体重減少などがあります。

最も頻度が高い血便、下血は痔(じ)などの良性の病気でもみられるため、そのままにしておくとがんが進行してから見つかることがあります。大腸がんの早期発見のために早めに消化器科、胃腸科、肛門科などを受診することが大切です。

がんが進行すると、慢性的な出血による貧血や、腸が狭くなる(狭窄する)ことによる便秘や下痢、おなかが張るなどの症状が出ることがあります。

さらに進行すると腸閉塞(ちょうへいそく:イレウス)となり、便は出なくなり、腹痛、嘔吐(おうと)などの症状が出ます。大腸がんの転移が、肺や肝臓の腫瘤(しゅりゅう)として先に発見されることもあります。

画像・引用:国立がん研究センターがん情報サービスより

参考:大腸がん闘病した芸能人たち

深浦加奈子さんだけでなく、芸能人や有名人の方の中には、これまで大腸がん闘病を経験された方が多くいらっしゃいます。

プロ野球・阪神タイガースの原口文仁選手は、2018年末に大腸がんが発覚し手術を受けましたが、2019年6月には1軍復帰を果たしています。

同じくプロ野球選手で、現在は解説者として有名な大島康徳さんは、最も進行した状態を表す“ステージ4”の宣告を受けながらも、積極的にブログを更新したり、プロ野球の解説も行うなど、がんと向き合い闘病生活を送っています。

大腸がん闘病した芸能人一覧

▶山本譲二

財津和夫(チューリップ)

大島康徳(元中日ドラゴンズ、日本ハムファイターズ)

衣笠祥雄(元広島カープ/野球解説者)

原口文仁(阪神タイガース)

藤子不二雄A

今井雅之

渡 哲也

内田春菊(作家、漫画家、女優)

鳥越俊太郎

村上弘明(仮面ライダー・スカイライダー)

 

参考:がんの治療費はどれくらい?

ところで、がんの治療費は、以下のような大きな金額がかかるとされています。

●乳がん:約55万円
●子宮がん:約60万円
●胃がん:約61万円
●肺がん:約65万円
●直腸がん:約71万円
●肝がん:約59万円
出典:厚生労働省 平成28年度 医療給付実態調査

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