「がんは、2人に1人になる時代」…はウソだった!?
「日本人の2人に1人はがんになる」
というフレーズ…テレビや雑誌などで一度は聞いたことがあるのではないでしょうか。
これまでに保険の営業マンからそのような説明を受けて驚いた経験がある方もいるでしょう。
何を隠そう…当サイトの管理人も生命保険の営業をしていた時代は、お客様に対してそのような説明をしていた営業マンの1人です。
こんなグラフを見せたりして…。
このデータは、厚生労働省の国立がん研究センターがん対策情報センターという権威的な組織のもの。
がん保険を売りたい保険会社の営業マンにとってみれば、がん保険の重要性を伝えるためのとっても有難~いデータなんです(不謹慎ですが)。
こうして不安を煽り、がん保険を勧める手法は、もはや定番中の定番になっています。
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“2人に1人“も、がん患者はいない!
でも、冷静に考えてみると、実際、そんなにも多くの方ががんになっているのでしょうか?
まぁ、普通、いないですよね?
もし本当に2人に1人ががんになるのであれば、あなたが出会う人の多くはがんを患っていることになります。
ちょ、待てよ!
どうしてこんな大嘘がまかり通るんだ!?
…と思うかもしれません。
しかし、上記のデータは紛れもない正しいデータです。
ポイントは、一生涯のうちにがんになる確率というところ。
日本人の平均寿命(男性なら男性約80歳、女性なら約86歳)まで長生きした場合に、生涯の間でがんになる人の確率です。
つまりは、仮定の話ということです。
長生きすればするほど、高齢になればなるほど、がんのリスクが高まるのは当然だろうと推測はつきますよね。
以下のデータは、がんになる確率を年齢による変化で表したものです。
厚生労働書HP 地域がん登録全国推計によるがん罹患データより。
上記のデータからは、以下のことが読み取れます。
●がんになる確率は、50代から増加し、高齢になるほど高い。
●がんになる確率は、30代後半~40歳代では女性の方が高く、60代以降は男性の方がはるかに高い。
がんは、今後さらに身近になる病気
「な~んだ、年をとってもがんになる確率は50%か」
「とりあえず20代、30代のうちはがんの心配をする必要はない」
「まだがん保険は必要ない」
…と、安心してしまうのは、ちょっと早いかもしれません。
実際、日本人が亡くなる原因の第1位は、がんです。
日本人の約3人に1人ががんで亡くなっているというデータもあります。
(2位心疾患 3位脳血管疾患 4位肺炎、5位老衰、6位不慮の事故、7位自殺)
厚生労働省:死因順位(第5位まで)別にみた年齢階級・性別死亡数・死亡率(人口10万対)・構成割合
そして、日本人の平均寿命は年々長くなっています。
そのため、今後もますます生涯でがんになる確率は高まり、がんはさらに身近な病気になっていくことは間違いありません。
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