登山家・田部井淳子さん、死因は「がん」…再発にも負けず

登山家の田部井淳子さんは、2016年10月、77才のとき、腹膜がんによってこの世を去りました。

 

田部井淳子さんと言えば、女性として初めて世界最高峰エベレストに登頂した登山家として知られています。

2019年9月22日には、Google Doodle(祝日や記念日など、その日に合わせたデザインされたGoogleロゴ)に、田部井淳子さんの生誕80年を祝い、登山仕様のロゴが採用され話題にもなりました。

 

これまで過酷な登山を乗り越えてきた田部井さんにとって、がん闘病とはどのようなものだったのでしょう?

今回は、田部井淳子さんのがん闘病の経緯について紹介します!

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がん闘病した登山家・田部井淳子さんのプロフィール


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●名前:田部井淳子(たべい じゅんこ)
●生年月日:1939年9月22日
●出身地:福島県田村郡三春町
●学歴:昭和女子大学英米文学科 卒業

小学生の頃から登山を始めた田部井淳子さんは、大学生活を経て、日本物理学会で学会誌の編集の仕事をしながらも社会人の山岳会に入会し、登山活動に力を注いでいました。日本国内はもちろんのこと、海外にも遠征し名峰の登頂に成功。

そして、1975年、田部井さんが35才のとき、エベレスト日本女子登山隊 副隊長兼登攀隊長として、世界最高峰・エベレスト(8848m)の登頂に成功。

これは、女性として世界初の偉業達成となり、ネパール王国からの勲章、国内でが文部省スポーツ功労賞・日本スポーツ賞・朝日体育賞などが授与され、有名女性登山家として知られるようになります。

また、1992年には、日本人では初めてとなる七大陸最高峰の登頂も成功させました。

田部井淳子さん、がん闘病の経緯


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田部井淳子さんは、2007年、47才のときに乳がんの診断を受けました。

 

アルメニア・アラガツ山に登っていたときのこと、両方の乳房の下あたりに小さなふくらみのようなものを感じ、帰国後数日以内に医師に診てもらったといいます。

その後、大学病院で詳しい検査を行ったところ乳がんの診断を受けました。

見つかった乳がんは早期のもので、乳房温存手術により治療を行いました。

 

田部井さんは、手術の10日後には、予定していた海外での登山ツアーに参加したといいます。

田部井淳子さん、がん再発…それでもわたしは山に登る!


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2012年、73才のとき、田部井さんを再びがんが襲いいます。

2度目のがんは、乳がんではなく、「がん性腹膜炎」でした。

 

診断の1か月ほど前、お腹にチクチクとするような痛みを感じた田部井さんは、病院で「がん性腹膜炎」の診断を受けます。

「がん性腹膜炎」とは、がん細胞が腹部の内部に散らばった状態。

進行度合を現わす「ステージ」は、III C。

これは、がん細胞が、他の臓器にも転移している状態を意味します。

さらに、余命3ヶ月との宣告を受けました。

 

あまりネガティブな話をするのが好きではないという田部井さんは、ごく身近な人にしか打ち明けず、前向きに治療を受けます。

約8か月間で、抗がん剤治療と手術を受けました。

抗がん剤治療は副作用もありますが、医師から”普通の生活をしてください”と言われた田部井さんは、「山に行ける!」と考え、毎週歩いたり、たまには登山も行ったそうです。

 

“登山によって、前向きになった”と話していた田部井さんは、かつて30・40代のときに雪崩に襲い「もうだめだ」と思った経験があるそうです。

また、登山中は遭難して亡くなった人の姿を目の当たりにしてきたことから、とあるメディアでは“山での遭難に比べたら、がんの治療の方が恵まれている”と語っていたこともありました。

長年の登山は、田部井さんに素晴らしい景色や楽しい想い出だけでなく、人生の厳さやそれを乗り越える強さも教えてくれたのです。

再発にも負けず…田部井淳子さんが闘病した「腹膜がん」とは?


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田部井淳子さんは、2016年10月20日、77歳でこの世を去りました。

がん性腹膜炎の影響から、最期は「腹膜がん」によって亡くなったとされています。

それでも亡くなる3か月前の7月には、東日本大震災の支援活動として、田部井さんの同郷でもある東北の高校生たちと一緒に富士登山に参加。

これが、田部井淳子さんにとって最後の登山となりました。

 

参考:がんの治療費はどれくらい?

ところで、がんの治療費は、以下のような大きな金額がかかるとされています。

●乳がん:約55万円
●子宮がん:約60万円
●胃がん:約61万円
●肺がん:約65万円
●直腸がん:約71万円
●肝がん:約59万円
出典:厚生労働省 平成28年度 医療給付実態調査

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