「差額ベット代」って何?いくら?平均金額は?

保険のセールスを受けたり保険特集の雑誌記事などを読むと、必ずと言っていいほどよく出てくる言葉があります。

その1つが「差額ベット代」です。

“多くの病院で、差額ベット代を求められます”
“差額ベット代は、健康保険対象外です!”
“差額ベット代は、大きな負担となり心配です”

こんな風に不安を煽って、医療保険やがん保険をオススメしてくるケースです。

保険の営業マンが使うセールストークや保険記事では、やや専門的な「差額ベット代」という言葉を、意外にも(?)解説なく当たり前のように使っているケースが多々あります。

そして、営業を受けるお客さん側も、なんとなく理解しているように聞き流してしまっているケースが多いのではないかと思います。

今回は、そんな保険の頻出ワードである「差額ベット代」について解説します。

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「差額ベット代」とは?

そもそも「差額ベット代」とは、1~4人部屋に入院したときに病院から請求される費用のことです。

入院環境の向上を目的に作られた「差額ベット」にかかるこの費用は、正式には「特別療養環境室料」と言います。

スマホが普及し、一般の日常生活でさえ見ず知らずの人と会話をすることに抵抗を感じてしまう現代ですから、入院という非常時とは言ってもプライバシーは確保したいもの。

そんな患者さんのために病院側が設けているのが「差額ベット」なのです。

保険のセールストークを聞くだけでは、「差額ベット代」が厄介者のような印象を受けがちですが、決して悪いものではありません。

1.「差額ベット」の基準

●1つの病室のベットの数が、4床以下。
●1つの病室の面積が、1人当たり6.4㎡以上。
●ベットごとに、プライシーを確保できる設備があること。
●個人用の私用収納設備・照明・小机・椅子の設備があること。

2.「差額ベット」の特徴

「差額ベット」の大きな特徴は、公的な健康保険がきかず、入院代とは別に請求されてしまう点です。

また、「差額ベット」の料金は、上記の基準さえクリアしていれば病院側が自由に設定してよいという仕組みになっているため、1日あたり最低80円からスイートルーム並みの最高21万円(!)まで、病院によって様々です。

 

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「差額ベット代」はいくら?平均金額は?

病院によってまちまちの「差額ベット代」は、平均では、どれくらいの費用がかかるのでしょうか?

厚生労働省「主な選定療養に係る報告状況(2013年)」によると、その平均金額は、1日当たり 5,828円となっています。

この金額はあくまで平均的な金額で、東京や神奈川などの首都圏のほうがより高い傾向にあるようです。

一方で、中には、全く請求しないという病院もあるようです。

「差額ベット代」は支払わなくいい?

差額ベット代に関して、必ず覚えておきたいのは、患者が希望しなければ支払う必要はないということです。

「空き部屋がないから」という病院側の理由だけで、患者側が差額ベット代について同意をしていなければ、病院側はその費用を請求してはいけない決まりになっています。

 

しかし、実際には、患者側は、入院時の手続きでは様々な書類にサインする流れで、病院の提示する書類の内容をしっかり把握しないまま同意してしまい、後日トラブルになるというケースが後を絶たないようです。

もちろん入院をしてしまうような状況で、細かな書類の内容の説明を求めらたり、命を救ってくれる病院に対してお金の交渉をするのは心理的に難しいでしょう。

 

大切なのは、予めこのような費用がかかるということを把握しておくことや、そのための備えをしておくことです。

差額ベット代をどうまかなう?

一般的ながん保険や医療保険では、入院すると1日につき5千円や1万円が給付されます。

つまり、「差額ベット代」の不安を解消することが可能です。

 

しかし、一方で、近年では入院日数の平均は減少傾向にあります。

 

例えば、乳がんの平均入院日数は、12.2日(※)です。※社団法人全日本病院協会公開データより。

差額ベット代1日約6,000円×入院12日の場合は、差額ベット代で約7.2万円がかかります。

 

この差額ベット7.2万円をどう考えるかは、あなたの現在の年齢や貯蓄額などによって変わってくるので一概には言えません。

 

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