スティーブ・ジョブズのすい臓がん闘病…民間療法は悪か?

世界的な大企業・アップルの創業者であるスティーブ・ジョブズ氏は、2011年10月、すい臓がん闘病の末、すい臓の腫瘍の転移による呼吸停止によって、56歳でこの世を去りました。

今回は、天才・スティーブ・ジョブズ氏のがん闘病の経緯についてご紹介します。

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スティーブ・ジョブズのプロフィール

●生年月日:1955年2月24日
●出身地:アメリカ合衆国 カリフォルニア州サンフランシスコ

スティーブ・ジョブズ氏は、1976年、現在のあのiPhone(アイフォーン)やiPad(アイパッド)などで知られるアップル社を創業し、コンピューターやパソコンの元祖とも言える「Apple(アップル)」や「Macintosh(マッキントッシュ)」を開発しました。

1985年に、一度はアップル社を退職したジョブズ氏ですが、その後は、ピクサー・アニメーション・スタジオの設立。

アップル社への復帰後は、ライバル社であったマイクロソフト社と提携を推し進め、業績不振に喘いでいたアップル社の業績回復に貢献するなど、天才的な発想とビジネスセンスで、その名声を欲しいままにしてきました。

スティーブ・ジョブズのがん闘病の経緯

2003年
・すい臓がんと診断される。幸いにも、進行が穏やかである“神経内分泌腫瘍”という症例だった。
・東洋文化を尊重していたとされるジョブズ氏は、西洋的な現代的な医療による治療を拒否。
菜食主義、針治療、ハーブ療法、光療法などの民間療法による治療方法によってがんを克服しようと試みる。
・しかし、診断から9か月後の検査でがんの進行が確認されたため、民間療法ではない手術によって治療を行う。

2008年
・1月6日、ジョブズ氏の衰弱が明らかになり、ホルモン異常による体重減少と報道される。
・重病説や辞任説は否定されるが、アップル社のCEO業務は休職することとなる。

2009年
・3月、肝臓の移植手術を受ける。「ジョブズ氏の肝臓は4月までもたない」を医師に診断されるも、なんとか体調は持ち直す。

2011年
・すい臓がんが再発。その後、全身にがんが転移していたことが確認される。
・10月5日、死去。

スティーブ・ジョブズが選択した「民間療法」って何?

スティーブ・ジョブズ氏は、がんが発覚した当初は、西洋的な現代的な医療による治療は拒否し、「民間療法」を選択しました。

この「民間療法」とは、どのようなものでしょうか?

 

そもそも、がんになった時に一般的に選択される治療方法は3つです。

この一般的な治療方法は、“通常療法”とも呼ばれ、

①手術(切除)
②抗がん剤治療
③放射線治療

…この3つが、がんの一般的な治療方法とされています。

 

一方、「民間療法」は、「補完代替医療」とも呼ばれ、通常療法以外によるサプリメント・健康食品・気功・自然療法などがありますが、これらは、現代の医学において科学的にその効果が認められているものではありません。

実際、スティーブ・ジョブズ氏も、一度は一般的な“通常療法”を拒否して、民間療法を選択しますが、その後、がんが進行していることが確認されたため、“通常療法”である手術による治療を選択します。

ちなみに、日本では、民間療法として、“アガリスク”、“プロポリス”、“メシマコブ”などの健康食品が、がんに効果があると謳われ有名ですね。

しかし、効果が不確かでありながら、かかる費用は高額になりがちなことから、民間療法は昔から批判の対象となることが多いものです。

スティーブ・ジョブズが選択した「民間療法」は、悪か?

がん闘病において、健康食品やサプリメントなどの「民間療法」が、必ずしも「悪」かと言うと、そんなことはないようです。

がん治療の第一人者でもある中川恵一先生(東京大学大学院医学系研究科准教授)は、健康食品やサプリメント等による「補完代替医療」の位置付けを、「治療の妨げになるのでやめたほうがいい」としつつも、「“治す”効果はありませんが、“癒す”ということに関して言えば、ひとつの手段として仕方がないのかなとも思う」としています。

がんとの闘いは、身体の痛みや辛さだけではありません。

不安や恐怖、金銭面での不安など様々なストレスとも闘わなくてはいけません。

闘病していくために気持ちを強く持っていくためには、健康食品やサプリメントに頼るのも十分に理解できるということでしょう。

しかし、代替療法には「副作用」の心配もあることから、前出の中川先生は、健康食品やサプリメントを使用する際は必ず医師に相談することを訴えているのが現状です。

 

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