癌封じにご利益のある奈良県のお寺・大安寺

(画像:大安寺ホームページより)

奈良県奈良市にある 高野山 真言宗「大安寺」は、癌封じにご利益のあるお寺として奈良県では最も有名です。

健康長寿を願う「笹酒」が有名な大安寺ですが、なぜ癌封じに笹酒なのでしょうか?

今回は、奈良県の大安寺について紹介します!

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大安寺の癌封じご利益

十一面観音立像

大安寺本堂の御本尊である「十一面観音立像」は、癌封じ・病気平癒にご利益のある仏様とされています。

頭の上に十一面のお顔を持つ仏様は、それぞれ喜怒哀楽の表情を持ち、世の中の人々の苦楽を見渡して、共に喜び、共に涙する観音様の慈悲を表現していると言われています。衆生のどんな苦しみも見逃さずに救ってくださる現世ご利益の観音様です。

この「十一面観音立像」は、特定の期間以外は公開されていない、秘仏(ひぶつ…直接拝むことができない仏像)となっていてますが、天平時代を代表する大安寺彫刻群の中でももっとも優美な仏像と言われています。

がん封じ笹酒祭り

年に二回行われる「がん封じ笹酒祭り」は、毎年、1万人を超える参拝者で賑わいます。

笹酒は、竹筒から竹の器に注がれ、とても風情がありますね!

その起源は、奈良時代、光仁天皇の時代まで遡ります。
光仁天皇は、中国の故事にならい、大安寺の竹にお酒を注いで楽しまれていたとされています。

高齢で即位し、長寿を保ち天寿を全うされた後、一周忌がこの大安寺で執り行われました。
このことから、癌を封じ長命を願う酒として「笹酒」がふるまわれるようになり、「光仁会」、別名「がん封じ笹酒祭り」が開催されるようになりました。

笹酒は、毎年1月23日に行われる「がん封じ笹酒祭り」、6月に行われる「竹供養」でふるまわれます。

大安寺の由緒・由来

大安寺は、あの聖徳太子が平群郡額田部に熊凝道場を創建したことに始まったとされる歴史ある古いお寺です。百済大寺→高市大寺→大官大寺と名称・場所を変え、奈良の平城京に移り、現在の大安寺となりました。

また、日本で最初の国立(天皇立)寺院でもあり、創建当時は、様々な高官や文化人を迎え、僧侶が修行のために滞在する迎賓館の役割を果たしました。

さらには、多くの僧が学ぶ仏教の総合大学の役割を果たす国家筆頭の官寺としても栄えました。その中には、海外からの渡来僧も多く、東大寺大仏開眼の大導師をつとめたインドの僧菩提僊那(ぼだいせんな)・呪願師をした唐の道セン(どうせん) ・林邑楽を披露した林邑僧(ベトナム)も、この大安寺に居住し、生涯を日本で過ごしました。

国立寺院としての役割であった悪病難病封じを行っていたという歴史からも、癌封じの寺として有名になっていった背景があるとされています。

大安寺へのアクセス

【大安寺の情報】

●住所:奈良県奈良市大安寺2-18-1
●拝観時間:9時~17時
●アクセス:
JR「奈良」駅・近鉄「奈良」駅より、大安寺行・シャープ前行・白土町行バス乗車。
「大安寺」のバス停で下車し、徒歩10分。下車後、進行方向へ南進、大安寺南交差点を右折し直進。

●公式ホームページ:http://www.daianji.or.jp/

大安寺の口コミ・評判は?