ACのキャンペーンCM「がんは、万が一じゃなく二分の一」の真実とは？
「がんは、万が一じゃなく 二分の一」
40、50代くらいの夫婦が仲良くテニスをしながら、万が一、がんになったら…といったやりとりをするCM、最近よく見かけませんか？
そして、インパクトのある“がんは、万が一じゃなく 二分の一”というフレーズが登場する、あのCMです。
今回は、“がんは、万が一じゃなく二分の一”の真実について解説したいと思います。
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目次
「がんは、万が一じゃなく二分の一」…真のメッセージとは？
“がんは、万が一じゃなく 二分の一”
このCMは、がんに関する知識の普及や啓発活動を行っている日本対がん協会のCM広告で、2018年7月からキャンペーンが始まり、テレビやラジオ、電車の中吊りなどで広告展開を開始しています。
ACジャパンが支援する活動ということもあり、テレビよく見かける方も多いのではないでしょうか。
このキャンペーンの趣旨は、「がんになる可能性はとても高いけれど、早期発見することができれば治る確率も高いので、定期検診を受けましょう」というメッセージを発信しています。
どうしても、“がんは、万が一じゃなく 二分の一”というフレーズのインパクトに引っ張られてしまい、やや強引な印象も受けますが、大切な内容を訴えているCMであることは間違いありません。
参考）公益社団法人ACジャパン 支援キャンペーン「万が一じゃなく二分の一」
「がんは、万が一じゃなく二分の一」は、本当か？
ところで、この“がんは、万が一じゃなく二分の一”というキャッチコピーですが、本当に正しい情報だと思いますか？
がん保険を積極的に販売したい保険会社にとっては、がん保険の大切さを訴求しやすい非常にありがたい情報（と、言うとと語弊がありますが）なのですが、実際に、あなたの周囲の2人に1人はがん患者の方でしょうか？
違いますよね。
では、この“万が一じゃなく二分の一”というの言葉は、どのような意味なのでしょうか？
一方、“二分の一”を裏付けるデータとして、厚生労働省が公開している資料にも「日本人の2人に1人が生涯でがんになる」と公表されています。
一体、“がんは、万が一じゃなく二分の一”には、どのような意味が隠されているのでしょうか？
「がんは、万が一じゃなく二分の一」の真実
日本人の2人に1人ががんになるという話、これは日本人が生涯のうちにがんになる確率です。
生涯とは、つまり、日本人の平均寿命（男性なら男性約80歳、女性なら約86歳）まで長生きした場合にがんになる人の確率です。
つまり、2人に1人ががんになるというのは仮定の話なのです。
こちらは国立がん研究センターが発表しているデータです。
参考：国立がん研究センター
これを見ると、現在30歳の女性の方は、10年後にがんになっている確率は、たったの0.5％。
男性の方ががんになる確率は、女性よりも高いのですが、それでも、男性が30歳でも10年後にがんになっている確率は、1％という数値です。
2人に1人＝50％には、程遠い確率です。
「がんは、万が一じゃなく二分の一」その先の意味
2人に1人ががんになるのは、80歳を過ぎてからの話…
ということを理解すると、「な～んだ」と少し拍子抜けされた方も多いでしょう。
しかし！大切なのは、こうしてがんという病気に対して少しでも関心を持ち、自分事として捉え、そして備えるということです。
注意をすべきは、“2人に1人ががんになる”という言葉を巧みに用いて、がんリスクに備えるための商品やサービスを売りつけてくるセールスマンたちです。
まさに、がん保険のセールスがその1つにあたる訳ですが、この点については、保険会社を監督する金融庁も、保険セールスマンは正確な情報を提供するようにという警告をしています。
それだけ、正確な情報を提供しないセールスマンが多いのです。
また、実際の営業現場では、細かい数値の説明など興味がないという消費者の方がほとんど。
セールスマンから説明を受けても、なんとなく聞き流してしまい、後から「騙された！」と主張する人がいるのも実態の1つです。
自分で納得して保険加入の判断をするためにも、少しでもがんという病気に関心を持つことが大切なのです。
芸能界も、がん闘病経験のあるタレント多数！
芸能界には、これまで実にたくさんの方が、がん闘病しています。
2018年だけでも、EXILEファミリー・FANTASTICSの中尾翔太さん、ET-KINGのいときんさんが、がんによって亡くなりました。
また、元SKE48の矢方美紀さんや、女優の高橋メアリージュンさんが、がん闘病を公表しました。
さらに著名人では、ジブリ映画監督の高畑勲さん、プロ野球界では星野仙一さんや衣笠祥雄さん、元劇団四季代表の浅利慶太さんががんによって亡くなりました。
がん闘病した芸能人一覧
もしかしたら、あなたの好きなタレントさんも、がん闘病しているかもしれません。
ちょっとしたことから、がんという病気について興味を持ってもらえれば幸いです。
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