ピーコが闘病したメラノーマは、がん保険の対象?義眼の相場は?
ファッション評論家のピーコさんは、1989年、44歳の時にメラノーマ(悪性黒色腫)の診断を受けて左目を摘出しました。
メラノーマとは、皮膚にできるがんの一種です。
今回は、ピーコさんの闘病したメラノーマや、義眼の相場についてご紹介します。
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ピーコさんのプロフィール
画像引用:KBCラジオ「おすぎとピーコのシスターシスター」より
●本名:杉浦 克昭
●生年月日:1945年1月18日(73歳)
●出身地:神奈川県横浜市保土ケ谷区
●血液型:A型
●1975年、弟のおすぎと共に、双子のオカマコンビ「おすぎとピーコ」としてテレビ・ラジオデビュー。
ピーコさんのがん闘病の経緯
●1989年
【2月】
・ものが小さく見えるなど左目に異常を感じる。医師からは、結膜炎や乱視を疑われる。
【8月】
・定期健診で人間ドッグに行った際、たまたま眼底検査を受け網膜剥離(※)との診断を受ける。
・翌日、紹介を受けた病院で再度検査を受けたところ、網膜剥離の原因がメラノーマであると診断。
・メラノーマが視神経から脳に転移し、全身にも転移する恐れがあるため、左目の摘出を勧められる。
・左目の摘出手術を受け、その1週間後、その他の部位にも転移がないことが確認される。
・摘出手術の4日後、念の為の抗がん剤治療を開始。
【9月】
・抗がん剤の副作用により、髪の毛が抜け始める。
・退院後、2週間で仕事に復帰する。
・その後、5年の間、半年に1回の検診を受け、再発はなかった。
(※)網膜剥離…網膜が網膜色素上皮から分離し、網膜の下に水がたまる病気。放置すると失明してしまう。
ピーコさんが闘病したメラノーマって何?
「メラノーマ」は、皮膚がんの一種で、メラノサイト(皮膚の色と関係するメラニン色素を産生する皮膚の細胞表皮の基底層に分布)、あるいは母斑細胞(ぼはんさいぼう:ほくろの細胞)が悪性化した腫瘍と考えらています。「悪性黒色腫」や「黒色腫」とも呼ばれてます。
メラノーマと新たに診断される人数は、1年間に100万人あたり約10~20人とされています。
男女ともに、60歳代からそのリスクが高くなります。
ピーコさんの場合は左目でしたが、悪性黒色腫ができる部位は、足の裏が最も多く、他にも体幹や顔面、首、爪などさまざまな部位にも発生します。
メラノーマは、がん保険は対象になる?
メラノーマ(悪性黒色腫)は、がん保険の対象となります。
しかし、黒色腫でも「上皮内黒色腫」「若年性黒色腫」などは“上皮内がん”と扱われるため、
保険商品によっては、対象外となったり、給付金の一部しか対象にならないといったケースも多くあります。
では、上皮内がんとは、どのようながんのことでしょうか?
なぜ「がん」なのに、がん保険が対象外となってしまうようなケースがあるのでしょうか?
そもそも上皮内がんの”上皮内”とは、「胃」や「膵臓」のように体の部位を指す言葉ではなく、臓器の表面を覆(おお)っている部分のことを指します。がん細胞が、この”上皮内”にとどまっている段階のがんのことを「上皮内がん」「上皮内新生物」と呼びます。上皮内がんは、悪性ではない初期段階なので、治療をすれば転移の可能性が低く、手術で完治してしまうという考え方が一般的です。
つまり、一般的には治療費もそこまではかからないとされています。
そのため、本当に経済的なサポートが必要な加入者に対して確実に保険金を支払えるよう、保険会社や保険商品によっては一般的ながんとの支払い対応を変えているのです。
とは言え、上皮内がんでも、手術や入院をすれば、医療保険は満額対象になります。
義眼の相場はいくら?
左目の摘出後、ピーコさんは義眼をすることにになりますが、その義眼にかかる費用がとても大きな負担だったと言います。
当時、義眼の費用は1つ30万円ほど。
しかも、その義眼は、最初のうちは年に20回ほど付け替える必要があったそうです。
目の周りの部位は、手術後に回復していくにつれて形が変わるため、その形に合わせた義眼をしなければいけないからです。
しかも、当時は、健康保険は一切適用されず、すべて実費だったと言います。
つまり、義眼にかかった費用は最低でも600万。
その後も付け替えるとなると、ピーコさんは、義眼を作るだけで1,000万前後の費用がかかったことになります。
ピーコさんの場合は、永六輔さんや黒柳徹子さんらが中心となり、ピーコさんに義眼をプレゼントするための会を結成し援助をしてくれたそうです。
現在、義眼の費用の相場は片目で10万円~13万円程度です。
また、健康保険も適用され、条件を満たせば還付金を受け取ることも可能です。
そのためピーコさんの時ほどの費用がかかることはありません。
しかし、長い年数に渡って、義眼を作り直して付け替えるといったことが発生すれば、その度に10万円前後の費用がかかります。とても重大な出費となることには変わりありません。
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