なぜ生保レディをエロいと感じるのか?アダルト作品とリアル営業現場の違いは?
あなたは「生保レディ」と聞いて、どんなことを想像しますか?
●会社に来るキャラの濃いおばちゃん…
●厳しいノルマに追われ、たどたどしい保険商品の説明をする新人OL…
●短いスカートと黒いタイツを履き、社長の接待をする茶髪の美人OL…
…このように、生保レディについて考えれば考えるほど、どうしてもエッチな想像をしてしまいませんか?
多くの男性が、どうして「生保レディ」という言葉の響きをエロいと感じるのか?
その理由は、奥の深~い歴史的な背景にあります。
戦後、未亡人の方たちのための雇用創出を目的として、国策として積極的に保険会社が女性営業職員を採用したことや、日本の金融政策で保険商品はどの会社も全く同じ商品しか販売できず、その差別化としてG(義理)・N(人情)・P(プレゼント)と呼ばれる営業手法が主流となってしまったことが、生保レディ=女性営業職員が女性の武器を使って保険を営業する…という悪いイメージを作り上げてしまったのです。
※詳しくは、『なぜ生保レディをエロいと感じるのか?その歴史的背景とは?』という記事で解説しています。
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目次
アダルトビデオなんてたかが作り話…と思ってませんか?
では、実際に生保レディのみなさんたちが、アダルトビデオのような保険営業をしているかというと、残念ながらそんなことはありません。
もちろん「アダルトビデオのストーリーなんて、ウソに決まってるじゃん」と思っている男性の方が大半でしょう。
しかし!!!
その一方で、実際に保険を販売している女性たちからは、
「その日に契約手続きすると言っていたのに、先延ばしにされて深夜まで飲みに連れ回された」
「営業を兼ねた食事や飲みの後、ホテルに誘われた」
「食事やデートの誘いを断ったら、態度が豹変して保険も契約しないと言われた」
…といった声を聞く機会がこれまでに多数ありました。
そう、世の中には勘違いをしている男性がけっこういるものなんです。
社会貢献性の高い保険販売の仕事に真剣に取り組んでいる女性に対して、本当に迷惑な話です。
“リアルの生保レディもエロい”と勘違いをしている世の男性には、「現実は違うんだ!」ということをしっかりと理解し、区別していただきたいものです。
そこで、ここからは、アダルトビデオと現実の生命保険営業の相違点を解説していきたいと思います。
生保レディは〇〇な男に熱心な営業なんてしない!
そもそも、いわゆる“生保レディもの”の多くの作品で共通しているストーリーはこんな感じ。
「営業成績に悩み、仕事をクビになりそうになったり生活に苦しんでいる女性OL。
会社の上司などにも成績不振を責められ、いよいよピンチな状況からお話はスタート。
そして、女性は、冴えない一人暮らしの男性にところに営業に行き“今月契約取れないと困るんです!”と契約を懇願。
必死のお願いをされた冴えない男性は、様々な駆け引きや要求。そして、その要求はさらにエスカレート。
後日、その女性がお礼として“アフターフォロー”にやって来くる。
そして、彼女は、立派な営業マンへと成長していく…。」
と、こんな感じが典型的な生保レディもののストーリーです。(そうでない作品もありますが)
しかし、この営業パターン、現実の生保レディのそれとでは大きく異なる点があります。
以下に、その代表例をご紹介しましょう。
1.イケてない(金のない)独身男性に、熱心な営業なんてしない
男性1人分の生命保険商品を販売したくらいでは、1か月生活していけるほどのお給料にはなりません。
仮に、生命保険、介護保険、医療保険、がん保険などをフルセットで販売したとしても、毎月10万円を超えるようなよほどの保険料を支払う契約でなければ、たいしたお給料にはなりません。
毎月数千円しか保険料を支払わないようなお金のない独身男性のために、多くの時間を割いて熱心に保険営業するなんてことはありません。
枕営業を期待するなら、それに相応しい男でないとダメってことですね。
(そもそも枕営業を期待してはいけません)
とは言え、現実では、お客様からいただく保険料の問題ではなく、「1人」「1件」でもいいから契約することを会社のノルマとして求められることもあります。
そのため、現実世界にも“今月契約取れないと困るんです!”とストレートにお客様に伝える生保レディはいるようです。
2.アフターフォローは「お礼」ではない
“生保レディもの”では、アフタ―フォローやアフターサービスと称して、後日、契約したお礼にやってきます。
たしかに現実世界でも、アフターフォローはあります。
お礼と称して、たまには一緒にご飯やお茶をしに行くこともあるでしょう。
しかし、生保レディのアフタフォローの第1の目的は、「お礼」や「奉仕」をすることではありません。
知り合いを紹介してもらったり、保険契約を見直して新たな契約をすることが目的です。
世の男性たちが生保レディからのアフターフォローを期待するなら、生保レディへのメリットを提供しなくてはいけないのです。
生保レディたちのこれから
このように、現実世界の生保レディによる営業は、冴えない男たちに時間を割くようなものではないということです。
生保レディたちは、仕事に対して熱心ですが、よりシビアな目で男性諸君たちを見ているのです。
“生保レディはエロい”と勘違いをしている男性たちには、ぜひ現実を見つめていただきたいと思います。
さて、そんなビジネスマインド溢れる生保レディたちですが、現在では、昔に比べると出会える機会が少なくなってしまったと言われています。
近年の企業のコンプライアンス強化により、オフィスのセキュリティは強化され、ひと昔前のように生保レディのおばちゃんがお昼休みに声をかけて来るというような光景は見られなくなりました。ノルマを強要するような営業スタイルも、もはや時代ではありません。
また、生保レディたちのライバルである保険ショップや、ライフネット生命のようにインターネットで加入できる保険会社の台頭、さらには銀行や郵便局でも保険に加入することができるようになり、保険営業の世界は熾烈を極めています。
年々厳しい営業環境に追い込まれている生保レディたちは、今後ますますその数を減らしていくことになりそうです。
保険ブロガー・うっちー
●20代、音楽系芸能事務所に就職。オーディション企画、マネージャー業務を担当。
●20代後半、保険会社に転職し、保険営業、保険代理店サポート、保険支払い部門等を担当。
●現在、保険メディア運営。