「LINEほけん」メリット・デメリットは?元保険会社員が解説!

こんにちは、保険ブロガーのうっちーです。

みなさんは、「LINEほけん」をご存知ですか?

「LINEほけん」とは、誰もが利用しているあのLINEスマホアプリ内で加入できる保険サービスのことです。

LINEの金融事業部門・LINE Financial社と、損害保険会社の最王手企業の1つ・損害保険ジャパン日本興亜のタッグよって生まれ、2018年10月からサービスが開始しています。

従来、保険の契約や請求手続きは、複雑でとってもめんどくさいなことで有名でした。

しかし、テクノロジーの進化によって生まれた「LINEほけん」では、スマホアプリ1つでによって、保険の商品選び・契約締結・保険請求がすべて完結するという画期的なサービスとして話題を呼んでいます。

では、この「LINEほけん」、みなさんは今すぐ入るべきなのでしょうか?

今回は、元保険会社員だった私・うっちーが、実際に「LINEほけん」を操作し、試しに加入してみた感想をお知らせします!

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「LINEほけん」のメリット・デメリット5選

「LINEほけん」とは具体的にどのようなサービスを提供しているのでしょうか?

メリット・デメリットを挙げながら、シンプルに解説していきましょう。

「LINEほけん」のメリット5選

(1)「LINEほけん」は、保険が役に立つシーンを分かりやすく伝えてくれる

「LINEほけん」のサイトを見て、まず目をひくポイントは、誰もが過ごすごく身近な日常シーンに保険が必要となることを分かりやすく、親しみやすく訴求しているところです。

具体的には、以下のようにネーミングされた保険商品などがラインナップされています。

●毎日がんばるわたしの保険
●毎日の通学安心保険
●パパ・ママ安心保険
●こども安心保険
●運動会安心保険
●つり人安心保険
●本格登山安心保険
●台風のときの安心保険
●スポーツ・部活動応援保険
●アジア旅行保険
●わたしの弁護士相談保険
●ゴルフ保険 奇跡の一打プラン
●みんなでワイワイ飲み会保険
●お花見安心保険
●野外フェス安心保険
●お家を借りるときの安心保険

どれも幅広い若い世代の方にとって、とっても生活に身近に感じられる保険のネーミングばかりですよね。

(↓商品概要画面)

一方、一般的な保険商品のパンフレットなどは、難しい漢字や数字などが並んでいるので複雑で難しそうな印象を受けてしまうもの。先入観だけで、保険を毛嫌いする人が多くいるのも事実です。

それに比べると、この「LINEほけん」のライトな感じのイラストやキャッチコピーによって、抵抗なく気軽に保険商品を確認することができてしまうのです。

思わず「こんな保険あったの!?」「保険てこんなこともできるの!?」と思う方もいるのではないでしょうか。

個人的には、私・うっちーは音楽が好きなので、「野外フェス安心保険」ってのが気になってしまいクリックしてしまいました。

(↓野外フェス安心保険 商品詳細画面)

ちなみに、この「野外フェス安心保険」とは、音楽フェス中のケガや賠償責任、撮影していたカメラなどの持ち物の損害を補償する保険内容です。

保障期間は、自分で選択することもできるので、音楽フェスのある日だけ加入して、保険料を安く済ませるということも可能です。

とってもユニークな「野外フェス安心保険」ですが、実はユニークで画期的なのは、保険の商品名だけです。

「野外フェス安心保険」と名付けられた保険は、専門的には「傷害保険」「個人賠償責任保険」「携行品損害特約」の3つがパッケージ化されたもの。
それをキャッチ―に感じさせるために、「野外フェス安心保険」というネーミングを付けているだけなのです。

保険は堅苦しく難しいイメージのある商品なので、保険営業マンも、どうやって保険の重要性や必要性を知ってもらえるかは苦労するもの。

この「LINEほけん」は、様々な生活シーンに潜むトラブルの可能性を上手に想起してくれているので、保険の重要性を分かりやすく教えてくれる点でとっても優れているのです。

(2)「LINEほけん」は、保険加入手続きが超カンタン!

「LINEほけん」は、スマホアプリをダウンロードするのと同じ感覚で保険加入手続きがカンタンにできます。

つまり、どんどんボタンをタッチしていくだけで、1・2分もあれば、契約手続きが完了してしまうのです。

文字を入力する画面は、名前・生年月日くらいです。

(↓プロフィール設定画面)

保険の契約と言えば、生命保険や医療保険、自動車保険に加入する際などは、数多くの書類1枚1枚について説明を受けたり、サインやチェックをする必要があります。

「LINEほけん」は、そのような手続きが一切ありません。

もちろん、どのような保険契約においても大切な「重要事項等説明書」「告知事項」なども確認する欄はありますが、ボタンをクリックしてさっと確認するだけで保険契約ができてしまうのです。

(↓告知の画面)

(3)「LINEほけん」は、スマホで一括管理が可能

保険契約にあたって大切なのは、しっかりと今、自分がどんな保険に加入しているのか?どのような補償内容なのか?いつまでの契約なのか?という点です。

自分で契約内容を把握していないと、いざという時に請求することを忘れていたり、契約内容が重複して無駄な保険料を払っていたり、契約期間が終わっていてサービスを受けられなかったり…というトラブルに発展します。

そして、意外にも、世間の多くの方は、自分が加入している保険の内容について詳しく把握していません。

しかし、この「LINEほけん」は、スマホで加入している保険の商品名や補償内容がすぐに確認できるので、思いったらすぐに確認することができます。

また、「LINEほけん」は商品パッケージが充実していて、加入期間なども指定できることから、1つ保険商品だけに加入して終わりとは限りません。

定期的なチェックがスマホでカンタンにできることで、前述のようなありがちなトラブルを未然に防ぐことができるのです。

「加入履歴」という部分で、現在加入している保険を確認することができます。

(4)「LINEほけん」は、いざという時の対応は大手保険会社が担当するから安心

保険で最も重要なのは、“いざ”という時の対応です。

・「新しくできた保険サービスって本当に大丈夫?」
・「会社が潰れたり、保険金不払いとかない?」
・「示談交渉で不利になったりしない?」

…と心配する方もいるかもしれませんが、その点において心配する必要はありません。

「LINEほけん」で実際の保険金支払いや損害サービスを担う引受会社は、損害保険会社の最王手・損害保険ジャパン日本興亜だからです。

そもそも、どこの保険会社だから示談交渉で不利になる・ならないということは基本的にありませんが、少なくとも大手保険会社ですので、まず倒産して保険金が支払われないとかという心配は不要ですし、適切に保険金支払いの対応をしてくれるでしょう。

(5)「LINEほけん」だけにしかない画期的な保険サービスも

個人的に、「LINEほけん」で驚いたポイントが、この“期間限定 無料でもらえる保険”です。

期間限定ではあるものの、スマホを開いていきなり“保険が無料”というアピールに驚きました。

無料でもらえる保険は、「スマホのおまもり」「自転車のおまもり」「年越しのおまもり」の3種類。

以下が、それぞれの保険の内容です。
※詳しくは、「LINEほけん」のスマホページなどでお調べください。

 

●「スマホのおまもり」

 

●「自転車のおまもり」

 

●「年越しのおまもり」

 

補償内容や保障額、そして、実際に補償対象となる期間はそれぞれしっかりと把握する必要がありますが、太っ腹!というのが素直な感想です。

こんな保険であれば、たしかに保険を身近に感じることができて、加入したくもなりますよね!

では、次にデメリットに感じた点も紹介していきましょう。

「LINEほけん」のデメリット5選

画期的なサービスで魅力的な「LINEほけん」ですが、一方でデメリットもあります。

(1)「LINEほけん」は、そもそも本当に加入が必要な保険なのか判断が難しい

「LINEほけん」は日常生活に潜むトラブルを分かりやすく示してくれるので、思わず加入したくなる保険商品がたくさん見つかるでしょう。

しかし、その保険、本当に必要な保険かどうかはちょっと微妙です。

と言うのも、「LINEほけん」で扱っている商品は、主に「傷害保険」「個人賠償責任保険」という種類の保険。

「LINEほけん」は、これらの保険商品をセットにして、期間を設定し、「野外フェス安心保険」「年越しのおまもり」などのユニークな保険商品名を付けることで魅力的にみせているのです。

つまり、「傷害保険」「個人賠償責任保険」にすでに加入している方は、あらためて「LINEほけん」で扱っているような保険に加入する必要はないのです。

「傷害保険」「個人賠償責任保険」なんて加入したことないよ!と思うかもしれませんが、これらの保険は、会社の団体保険や、自動車保険、火災保険などの特約として付けていることが多いのです。

「LINEほけん」に加入したいと思ったら、まずは今加入している保険内容を確認する必要があるのです。

手軽に入れるからこそ、結果的に無駄な保険料ばかりどんどん払っていた…ということになる可能性もあり、ますます保険が嫌いになってしまいますよね。

(2)「LINEほけん」は、手続きが簡易的過ぎて、後からトラブルになる可能性も

手続きがカンタン過ぎるということは、逆に言えば、保険商品の細かなルールについて把握することが難しいということも意味します。

つまり、いざという時に、「え!?対象外!?聞いてないんだけど!」となる可能性が高まるということです。

例えば、けがを補償する「傷害保険」ですが、適用となる条件には「偶然・急激かつ外来」によって生じたケガを補償対象とするものです。

もし、ケンカをして怪我してしまったとか、なんか気づいたら腰が痛くなったといったケースでは、原則対象となりません。…というように、細かな規定があったりするのです。

やはり本当に大切な保険は、保険の営業マンから説明を受けて加入することをおすすめします。

(3)「LINEほけん」は、生活に本当に必要な保険の管理はできない

“日本人は保険好き”と言われるほど、日本人は保険の加入率が高く、実に日本人の9割の方が保険に加入していると言われています。

シンプルに保険の重要性などを理解できる数値かと思いますが、これは「生命保険」の話です。

また、クルマを運転する方にとって「自動車保険」(任意保険)の加入は必要不可欠です。(実際の加入状況は7割程度のようですが)

これら「生命保険」や「自動車保険」など、日本人の加入率の高い保険商品は「LINEほけん」では扱っていません。

さらに「医療保険」「がん保険」「介護保険」「地震保険」などニーズが高まっている商品も、「LINEほけん」では扱っていません。

少し雑な言い方ですが、割とマニアックな保険を扱っているのが「LINEほけん」なのです。

果たして、そういった商品をわざわざスマホで管理する必要があるか?と言えば、答えは「No」です。

(4)「LINEほけん」は、保険料は決して安い訳ではない

保険料が100円~、200円~と手軽に加入できる商品が多いのも「LINEほけん」の特徴です。

しかし、他社に比べて安いかと言うと、そんなことはありません。

通常の保険は、1年単位、月単位で支払っているので「LINEほけん」よりは割高に感じますが、「LINEほけん」は、保険期間をさらに短く設定することができるので、その分保険料を安くすることができます。

これは保険の原則ですが、保険期間を短くすればするほど保険料は割高になるので、実は「LINEほけん」は安くありません。

むしろ「LINEほけん」は割高なのです。

(5)「LINEほけん」は、実は上級者向け

上記に挙げたデメリットを考えると、「LINEほけん」は、保険に馴染みのない方にとっては、実は落とし穴の多い保険だということが理解できるかと思います。

そもそも、今まで加入の検討もしてこなかった保険のことを、これからは日常的に考えるよう習慣付けて、加入期間が終われば、またプランを検討して入り直したり…

こんなことを繰り返す人生なんて、超つまらないし、超めんどくさくないですか?

「LINEほけん」は、保険に詳しい人が、保険料を抑えたり、一時的に補償を手厚くするために利用するのには良いのですが、万人にオススメはできません。

結論:「LINEほけん」は、加入検討すべき!

ということで、今回は、「LINEほけん」のメリットとデメリットを紹介しました。

一般ユーザー目線では、総じてデメリットの方が強い印象を持った「LINEほけん」。

 

しかし、加入の検討に値しないかというと、決してそんなことはありません。

実際に私も、迷わず無料で加入できる「スマホのおまもり」には加入しました。

(↓「スマホのおまもり」の商品説明画面)

 

 

そして、その手続きのカンタンさに、保険業界の未来や可能性を感じることもできました。

「LINEほけん」は、さらにラインナップを充実させる計画…ということなので、ますます期待ができます。

 

あとは、保険業界の誰もが課題認識を持っているであろう“保険の重要性・必要性をもっと身近に感じられる”という点において、「LINEほけん」は、すでにその課題をクリアしています。

ぜひ、近い将来、人生に必要な全ての保険種類を一括で管理できるようなアプリに成長していって欲しいと思っています。