「愛が生まれた日」大内義昭氏、食道がん闘病の経緯

大内義昭さんは、2015年、55歳の時に食道がんにより亡くなりました。

大内さんと言えば、1994年に発売された女優・藤谷美和子さんとのデュエット曲『愛が生まれた日』(作詞:秋元康、作曲:羽場仁志)が130万枚以上を売り上げ大ヒット。

この『愛が生まれた日』が世間に与えたインパクトがあまりにも強い印象がありますが、大内さんは、小比類巻かほるさん、中森明菜さん、西村知美さん、森口博子さん、薬師丸ひろ子さん、光GENJIなど、今でも有名なビッグアーティストたちに楽曲を提供した有名作曲家でもありました。

1994年にNHK紅白歌合戦への出場を果たした後は、活動の拠点を地元・九州に移し、作曲活動の傍ら音楽スクールを設立するなど若手の育成にも力を入れていました。

今回は、大内義昭さんの活動の経緯と、大内さんが闘病した食道がんについてご紹介します。

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大内義昭さんのプロフィール


●生年月日:1960年3月14日
●出身地:福岡県八幡市(現・北九州市八幡西区)
●経歴:
・1984年、デュオグループ『DU-PLEX』としてCBSソニーよりデビュー。
・1987年、小比類巻かほるに提供した『HOLD ON ME』が大ヒットする。以後、小比類巻かほる、中森明菜、光GENJI他、TV-CM、ゲーム・アニメ・映画音楽、ドラマ主題歌をプロデュース。 ・1989年、『バックシートで恋をして』でソロデビュー後、5枚のアルバムリリース。
・1991年、世界陸上テーマソング『TIME GOES BY』をてがける。
・1994年、藤谷美和子との『愛が生まれた日』でNHK紅白歌合戦出場。日本有線大賞、レコード大賞新人賞受賞。北九州市市民文化奨励賞受賞。北九州市制35周年記念イメージソング『Memories』リリース。
・1999年~、北九州発の音楽制作会社を設立。九州アーティスト学院を設立し、若手アーティストの育成に努める。NHKテレビや民放ラジオレギュラー出演。小中高校歌、地元企業社歌、地域のイメージソング等、数多く制作。アーティストの発掘、ライブイベントの企画運営も精力的におこない、地元に根ざしつつも海外を視野にグローバルな活動を展開。

所属事務所:大内義昭ミュージックアソシエイト公式HPより

大内義昭さんの食道がん闘病の経緯

●2014年
・1月、食道がんが見つかる。

●2015年
・5月上旬、体調を崩し容態が急変。5月22日、入院していた北九州市八幡東区の病院で死去。

大内義昭さんが闘病した食道がんってどんな病気?

あらためて大内さんが闘病した食道がんについて確認していきましょう。

●食道がんとは?

食道がんは、食道の内面をおおっている粘膜の表面にある上皮から発生します。

食道の内面をおおっている粘膜から発生したがんは、大きくなると粘膜下層に広がり、さらにその下の筋層に入り込みます。もっと大きくなると、食道の壁を貫いて食道の外まで広がっていきます。
食道の周囲には、気管・気管支や肺、大動脈、心臓など重要な臓器が近接しているので、がんが大きくなるとこれらの臓器に広がります。

また、食道の壁の中と周囲には、リンパ管や血管がたくさんあります。
そのため、がん細胞がリンパ液や血液の流れに入り込んで食道を離れ、食道とは別のところに流れ着いてそこで増え始め転移します。リンパの流れに乗ったがん細胞が、リンパ節にたどり着いてかたまりを作ったり、食道の周りのリンパ節だけではなく腹部や首のリンパ節にも転移することがあります。
そして、血液の流れに入り込んだがん細胞は、肝臓、肺、骨などにも転移をするのです。

このような段階にならないよう、早期の発見と治療が大切になります。

●食道がんにかかる率が高いのは?

一生涯の間に、食道がんになるリスクは、男性で2%、女性で0.4%。
死亡リスクは、男女ともにその半分で、男性は1%、女性0.2は%です。
食道がんになる確率、死亡率ともに男性のほうが高く、女性の5倍以上となっています。

また、男女ともに、40歳代後半以降に増加し始める傾向にあり、特に男性は女性に比べて急激にリスクが増加します。

●食道がんの症状は?

食道がんは、初期の段階では自覚症状がないことが多く、健康診断や人間ドックのときに内視鏡検査などで発見されるケースが約20%と言われています。

無症状で発見された食道がんは、早期の段階であることが多く、治る確率も高くなります。
しかし、以下のような症状がある場合は、腫瘍が大きくなり進行している可能性もあります。

1.食道がしみるような感覚
2.食物がつかえるような感覚
3.体重減少
4.胸痛・背部痛
5.せき
6.声のかすれ

●食道がんの原因は?

喫煙、飲酒、熱い飲み物や食べ物が、食道がんのリスクを高めるとされています。

特に、日本人に多い「扁平上皮がん」(へんぺいじょうひがん…体の表面や食道などの内部が空洞になっている臓器の内側の粘膜組織から発生するがん)は、喫煙と飲酒の関連が強く、お酒を飲みながらタバコを吸うと食道がんのリスクがさらに高まることも報告されています。また、少ないお酒の量ですぐ顔が赤くなってしまう方は、徐々に飲酒に慣れてきてその量が増えると、食道がんになるリスクは、通常の人の何10倍にも高まるという報告もあります。

逆に喫煙や飲酒の習慣がない人が食道がんになることは、ほとんどありません。
喫煙者は禁煙、飲酒は適量、熱い食べ物・飲み物は覚ましてから口にする…という基本的な習慣が予防になります。
また、野菜(でんぷん質のもの除く)や果物、βカロテンやビタミンCを含む食品の積極的な摂取も予防に良いとされています。

参考・引用:国立がん研究センター がん情報サービス 食道がん

食道がん闘病した有名人たち

食道がんは、皮肉にも声を売りとするアーティストや俳優さんにも多く、サザンオールスタ―ズの桑田佳祐さん、バンド・勝手にしやがれのドラム兼ボーカル武藤昭平さん、世界的な指揮者の小澤征爾さんもこの食道がんにかかりました。

また、漫画家の赤塚不二夫さん、藤田まことさんは食道がんにより亡くなっています。

初期の段階では自覚症状などもないことから発見は難しいとされていますが、お酒などを飲む中年の男性の方は特に注意を払いたい病気です。