藤田まことさん食道がん闘病の経緯

俳優の藤田まことさんは、2008年、75歳の時に食道がんが見つかります。

藤田さんは、『てなもんや三度笠』(1962)や『必殺シリーズ』(1973-)、『はぐれ刑事純情派』(1988-)などのヒット作品に出演。コメディアンとしても、シリアスな役も演じる役者さんとしても大活躍されました。

また、若い人でも1度はどこかで聞いたことがある(?)フレーズ、“当たり前田のクラッカー”は、『てなもんや三度笠』で、藤田さんが言うお決まりのギャグとして有名になり社会現象にまでなりました。

今回は、藤田まことさんのがん闘病の経緯、そして食道がんについて紹介します。

【プロフィール】
●生年月日:1933年4月13日
●出身:東京都豊島区池袋生まれ、京都府京都市育ち
●B型
●時代劇バラエティ『てなもんや三度笠』、時代劇『必殺シリーズ』『剣客商売』、ドラマ『京都殺人案内シリーズ』『はぐれ刑事純情派』などで主演を務める。

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藤田まことさんの食道がん闘病経緯

●2008年
・3月、腫瘍が見つかる。
・4月、体調不良により検査を受けたところ、食道がんとの診断を受ける。
・5月、当初、放射線による治療を行っていたが、経過を見て手術を実施。手術は8時間に及んだが手術は成功し、術後の経過も良好だった。
・7月、術後は、ICUにて入院。その後、一般病棟に移るもほぼ寝たきりの状態で過ごす。
・8月、退院。
・10月、ドラマ収録の仕事に復帰。

『はぐれ刑事純情派』

藤田まことさんが闘病した食道がんってどんな病気?

あらためて藤田まことさんが闘病した食道がんについて確認していきましょう。

●食道がんとは?

食道がんは、食道の内面をおおっている粘膜の表面にある上皮から発生します。

食道の内面をおおっている粘膜から発生したがんは、大きくなると粘膜下層に広がり、さらにその下の筋層に入り込みます。

もっと大きくなると、食道の壁を貫いて食道の外まで広がっていきます。食道の周囲には、気管・気管支や肺、大動脈、心臓など重要な臓器が近接しているので、がんが大きくなるとこれらの臓器に広がります。

また、食道の壁の中と周囲には、リンパ管や血管がたくさんあります。
そのため、がん細胞がリンパ液や血液の流れに入り込んで食道を離れ、食道とは別のところに流れ着いてそこで増え始め転移します。リンパの流れに乗ったがん細胞が、リンパ節にたどり着いてかたまりを作ったり、食道の周りのリンパ節だけではなく腹部や首のリンパ節にも転移することがあります。

そして、血液の流れに入り込んだがん細胞は、肝臓、肺、骨などにも転移をするのです。

このような段階にならないよう、早期の発見と治療が大切になります。

●食道がんにかかる率が高いのは?

一生涯の間に、食道がんになるリスクは、男性で2%、女性で0.4%。
死亡リスクは、男女ともにその半分で、男性は1%、女性0.2は%です。
食道がんになる確率、死亡率ともに男性のほうが高く、女性の5倍以上となっています。

また、男女ともに、40歳代後半以降に増加し始める傾向にあり、特に男性は女性に比べて急激にリスクが増加します。

●食道がんの症状は?

食道がんは、初期の段階では自覚症状がないことが多く、健康診断や人間ドックのときに内視鏡検査などで発見されるケースが約20%と言われています。

無症状で発見された食道がんは、早期の段階であることが多く、治る確率も高くなります。
しかし、以下のような症状がある場合は、腫瘍が大きくなり進行している可能性もあります。

1.食道がしみるような感覚
2.食物がつかえるような感覚
3.体重減少
4.胸痛・背部痛
5.せき
6.声のかすれ

●食道がんの原因は?

喫煙、飲酒、熱い飲み物や食べ物が、食道がんのリスクを高めるとされています。

特に、日本人に多い「扁平上皮がん」(へんぺいじょうひがん…体の表面や食道などの内部が空洞になっている臓器の内側の粘膜組織から発生するがん)は、喫煙と飲酒の関連が強く、お酒を飲みながらタバコを吸うと食道がんのリスクがさらに高まることも報告されています。

また、少ないお酒の量ですぐ顔が赤くなってしまう方は、徐々に飲酒に慣れてきてその量が増えると、食道がんになるリスクは、通常の人の何10倍にも高まるという報告もあります。

逆に喫煙や飲酒の習慣がない人が食道がんになることは、ほとんどありません。
喫煙者は禁煙、飲酒は適量、熱い食べ物・飲み物は覚ましてから口にする…という基本的な習慣が予防になります。
また、野菜(でんぷん質のもの除く)や果物、βカロテンやビタミンCを含む食品の積極的な摂取も予防に良いとされています。

参考・引用:国立がん研究センター がん情報サービス 食道がん

藤田まことさん、がん闘病のその後…

がん闘病後、仕事に復帰した藤田さんですが、その翌年の2009年に慢性閉塞性肺疾患にかかります。

慢性閉塞性肺疾患とは、肺に炎症が起き、身体を動かした時に息切れを感じる労作時呼吸困難や慢性のせきやたん、呼吸困難が起きる病気です。当時、藤田さんはTBS系ドラマ『JIN-仁-』にも出演が決まっていましたが、代役を立てて降板することとなりました。

その後はリハビリ生活を続け、体調も回復し、新たな仕事も決まっていましたが、2010年2月、突然の吐血により救急搬送。搬送先の大阪大学医学部付属病院で、大動脈瘤破裂のために76歳で亡くなりました。

多くの方が藤田さんの死を悼みましたが、藤田さんが遺した作品の人気は根強く、現在でも過去に主演した作品が再放送されたり、パチンコの「CRぱちんこ必殺仕事人」の新しいシリーズがリリースされなど、その人気は衰えていません。