稲川淳二さん、前立腺がん闘病の経緯…稲川さんの現在は?

怪談話で有名なタレントの稲川淳二さんは、2011年、64才の時に前立腺がんの診断を受けます。

稲川さんが闘病した前立腺がんは、2020年以降、男性のがん1位になるとも言われているほど日本人にとってメジャーな病気になりつつあります。

では、前立腺がんとは一体どのようながんなのでしょうか?

今回は、稲川さんの前立腺がん闘病の経緯と、前立腺がんに関する知識をご紹介します。

【プロフィール】
●生年月日:1947年8月21日
●出身地:東京都渋谷区恵比寿
●血液型:AB型
●1976年、ニッポン放送の『オールナイトニッポン』のパーソナリティとしてデビュー。

画像:twitterより

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稲川淳二さん、前立腺がんの闘病の経緯

●2011年
・友人の勧めで九州大学病院で血液検査を受けた際、前立腺がんの指標になるPSA(※)の数値が異常に高いことを指摘される。
・12月、詳しい検査のため、東京の病院で針生検による検査を受け、前立腺がんと診断。

(※)PSA…前立腺の上皮細胞から分泌されるタンパクを示す数値。数値が高いほど、前立腺がんや前立腺肥大症、前立腺炎等の病気の可能性が高まる。

●2012年
・1月、東京医科大学病院でのロボット手術を勧められる。
・2月、東京医科大学病院に2週間入院。ロボット手術による前立腺の摘出手術を受け、手術は成功。

病院嫌いだった稲川淳二さん、しぶしぶ受けた検査で早期発見

稲川さんは、前立腺がん闘病前までは、入院などの経験もなく“病院嫌い”だったそうです。

そんな稲川さんが検査をするきっかけとなったのは、怪談の公演の途中で酸欠状態となってしまい、言葉が出てこなかったことから。周囲のスタッフから検査を勧められますが、この時は、病院には行かなかったようです。

その後、スタッフの計らいもあり、稲川さんの友人の医師からも検査を勧められ、しぶしぶ精密検査を受けることになったそうです。当初は、循環器系の病気がないか調べるために検査を受けたそうですが、その検査の中の1つに血液検査があり、これが前立腺がんを見つけるきっかけになったと言います。

病院嫌いだった稲川さんも、検査によって早期発見することができ、見事に克服することができた経験から、その後は、各メディアなどで検査の大切さを訴えるようになりました。

参考:ブルークローバー通信vol.9より

 

稲川淳二さんが闘病した前立腺がんとは?

では、稲川さんが闘病した前立腺がんとは、どのような病気なのでしょうか?

【前立腺がんとは】

前立腺がんは、前立腺の細胞が正常な細胞増殖機能を失い、無秩序に自己増殖することにより発生します。
早期に発見すれば治癒することが可能です。
また、多くの場合比較的ゆっくり進行します。
近くのリンパ節や骨に転移することが多いですが、肺、肝臓などに転移することもあります。
前立腺がんの中には、進行がゆっくりで、寿命に影響しないと考えられるがんもあります。
がんではない、ほかの原因で死亡した男性を調べた結果、前立腺がんであったことが確認されることがあります。

【前立腺がんの症状】

早期の前立腺がんは、多くの場合自覚症状がありません。
しかし、尿が出にくい、排尿の回数が多いなどの症状が出ることもあります。
進行すると、上記のような排尿の症状に加えて、血尿や、腰痛などの骨への転移による痛みがみられることがあります。

【前立腺がんに関する統計】

前立腺がんと新たに診断される人数は1年間に10万人あたり117.9人です。
年齢別にみた罹患率(りかんりつ)は、60歳ごろから高齢になるにつれて顕著に高くなります。
男性では胃がん、大腸がん、肺がんに次いで4番目に罹患率が高いがんです。
※罹患(りかん)…がんになることを「がんに罹患する」と言います。

出典:国立がん研究センター

稲川淳二さんも選択した前立腺の「全摘出手術」とは?

稲川さんは、医師からのススメで前立腺の全摘出手術を行います。

しかし、この治療法は、前立腺がんの最もメジャーな治療法でありながら、身体への負担や合併症もあるようです。どのような手術方法なのか確認しましょう。

【前立腺の全摘出手術とは?】

前立腺がんの根治的な手術療法として、よく行われるのが前立腺の全摘出手術です。

この手術は、身体への負担も大きいため、身体の状態が良好で余命が10年以上見込める方に対して行うべきと考えられています。そのため、高齢の方や身体の状態が良くない方には適さないそうです。

【合併症】

前立腺の全摘出手術は、前立腺がんの根治が望める一方で、手術に伴うマイナス面もあります。

1つが尿漏れ。尿漏れは、手術によって前立腺を取ってしまうと、肛門付近の骨盤の筋肉が緩んでしまうことが原因で、それに伴い尿漏れが発生してしまうそうです。手術後の尿失禁は、前立腺の摘出手術を受けた多くの方が経験する悩みですが、リハビリによって改善も見込まれるそうです。

もう1つが勃起障害。手術によって神経を傷つけてしまい、男性機能が失われたり、低下してしまうのです。

前立腺がんは、男性特有の病気ですが、女性の方であっても、旦那さん、彼氏、お父さんなど、いずれ身近な人が闘病することになってしまった場合は、その病気に対する正しい理解や手助けが必要となるのです。

稲川淳二さんも選択した手術支援ロボット「ダヴィンチ」

前立腺の全摘手術は、前立腺がんを根治するための最善の治療法であるとされながら、身体への負担も大きくマイナス面もあります。

しかし、その負担やマイナス面をできる限り抑えられるのが、手術支援ロボット「ダヴィンチ」を使用した手術方法。

この「ダヴィンチ」による手術は、前立腺を全摘出することには変わりありません。
ただし、一般的に行われる開腹手術とは異なり、お腹に大きくメスを入れないため、身体へのダメージが少なく、男性機能等の神経の温存も可能。また、出血量なども少なく済むとされています。

稲川さんも、医師からのススメでこの「ダヴィンチ」による手術を選択。通常、前立腺の摘出手術は、大量の出血が見込まれるため、自身の血による輸血の準備が必要となりますが、ダヴィンチによる手術の場合は出血が少なく、その準備もなかったと言います。また、手術の時間は、全身麻酔が効いてから目覚めるまで約2時間。実際の手術時間は、20分程度で“もう終わったの?”という感覚だったそうです。

ちなみに、手術支援ロボット「ダヴィンチ」は、前立腺がんだけでなく、2016年4月には、腎がんに対する部分切除も保険の適用となりました。そして、2018年1月には、肺がんや食道がん、胃がん、直腸がん、膀胱がんなど、12件のダヴィンチ手術に対する保険適用も承認されたことは記憶に新しい出来事です。

2018年、稲川淳二さんの現在は?

手術を受けた2012年から、その後、定期的な検査を受けているようですが、再発などもなく経過は良好のようです。

そして、2018年、現在、稲川さんは70才。

もはや“夏の風物詩”となった稲川さんが怪談話をするライブ「怪談ナイト」の公演も決定しています。

この「怪談ナイト」は、1993年にスタートし、今年2018年で見事26年連続の開催を迎えるそうです。